


毎年新しい'薬'が生まれ、ひとびとの健康増進に貢献しております。'薬'は、人類にとっての貴重な財産ですので有効に利用しなければなりませんが有効性を十分に活用しているとはいえないのが現状と思います。このような背景のもとに'薬'の本来もっている活性を十二分に生かすように工夫をしようとする「ドラッグデリバリー」という考え方がおよそ30年前に生まれました。私たちは、ドラッグデリバリーの考え方を具現化することを目標に2004年10月にガレニサーチ株式会社を設立いたしました。'薬'のもつ活性を有効に生かすには、なんらかの工夫が必要で、工夫された投与剤をシステムと称しています。
近年、ヒトの遺伝子配列が決定され、それに伴い多くの新しいたんぱく質が発見されてきています。また、遺伝子工学の発展からたんぱく質を大量に製造することができるようになってきています。これらの新しいたんぱく質のなかには強い薬理活性をもつものが数多くみいだされるものと期待されます。しかし、たんぱく質は、消化管からは吸収されませんので薬効をえるには連日の注射投与が避けられません。この投与方法は非実際的です。この欠陥を克服するために、ガレニサーチ社は、1回の注射投与で効果が数週間〜1ヶ月持続する新しいドラッグデリバリーシステムを開発いたしました。このような投与方法とすると患者の負担も軽減され、医療経済的にも高い価値が生じ、たんぱく質を医薬品として利用することが可能となると考えられます。
ガレニサーチ社は、まず、この新ドラッグデリバリーシステムをヒト成長ホルモン(hGH)に適用いたしました。hGHは、成長の発育が乏しい子供に数年間にわたり毎日注射することで成長を促します。この連日注射に代わり2週間または1ヶ月に1回の注射であれば子供への負担も、また、注射をする両親の負担も軽減され、子供のQuality of Life(QOL)は高まると期待されます。さらに、ガレニサ−チ社は、大阪にあるクリングルファーマ社と共同で、新しいたんぱく質抗腫瘍薬であるNK4への適用研究を開始致しました。NK4は、癌の転移防止作用と癌組織への強力な栄養遮断効果をもち、副作用のほとんどみられない新しい作用機序を有する制癌剤です。
NK4を含有する新ドラッグデリバリーシステムを2週間または1ヶ月に1回投与することで強い抗腫瘍効果が得られ、かつ、際立った副作用もなければ、癌に悩む患者さんにはこのうえない喜びとなると信じています。その他、有望な薬理効果をもついくつかのたんぱく質に対して、新ドラッグデリバリー技術を適用する研究を進めています。
私は、ガレニサーチ社において、上記のたんぱく質の持続性ドラッグデリバリーシステムをコア技術に、さらに、新たな創造的なドラッグデリバリー技術を開発し、世界へ発信してゆこうと考えています。それとともに、疾病に悩むひとびとの健康回復と維持に貢献し続け、存在価値を高めてゆく企業となるように努める所存です。

ガレニサーチ株式会社
代表取締役 小川泰亮